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レンジフードの整流板に結露

 高断熱高気密の家で思いがけない結露に遭遇した。
 レンジフードに取り付けられた整流板に水が溜まっていたのである。
 原因は、いくつか想定できます。その一番の理由は、第一種熱交換換気扇が稼働している高断熱高気密の住まいでは室内が正圧(外気よりも気圧が高い)状態であることが一般的で、外からの湿気や埃が侵入しないように室内の気圧を機器的にコントロールされているはずなのですが、逆に負圧であった場合、外気と通じているレンジフード部分から外気が吸い込まれてくることになるのです。例えば、浴室の換気扇は1時間当り50~60m3/hの排気能力があります。このスイッチが入っていると室内側の空気を吸い出す為、レンジフード等の外気と通じる開口部から室外の空気が流入することになります。
 更に、トイレに第3種換気が付いていた場合、浴室同様の50~60m3/hの排気で室内は負圧になってしまいます。この時、台所のレンジフードから空気が入って来ます。
 この時、夏場の厨房が冷房されていますと25℃程度の場合、レンジフードの空気吸い出し口に設置されていている整流板はステンレス製の場合が多く、キンキンに冷えており、外気は35℃以上で多湿90%前後の湿度だと、室外から50~60m3/hの空気が流入し、ここに結露が生じます。
 連続的に高温多湿の空気が供給されることで、ステンレス製の整流板に結露が続いて、水が溜まってしまうことになります。
 調理時に起きる加熱による上昇気流を効率よく上昇させるために、整流板は下から上向きに曲げられています。まるで平たいお皿のように設置されています。一般的には、油などがプロペラなどから下に落下する場合の受け皿的な意味もあるようです。この凹みに水がマンタンになると、レンジフードを掃除するときに水がザッと落ちてくることになりますし、溜まり続けオーバーフローして、レンジの上に滴り落ちてくることになります。
 以上のことは、生活して厨房で朝夕調理されている場合には調理時の温風により、整流板の水が蒸発してしまい問題になることはないようです。

 

完全ではない外気導入型レンジフード

 次いで、問題となるのは、高断熱高気密住宅におけるレンジフードの性能不足の部分です。
 マンションは鉄筋コンクリート製ということで超気密空間といえるものです。24時間換気は命綱とも言える重要な設備なのですが、調理を行う時、ガスなどの場合、酸素が消費される為、必ず換気を行わねばなりません。第1種換気扇以外にも、レンジフードで排気される150~450m3/hの空気を別途室内に入れなければ、室内は負圧となり、玄関ドアも開かなくなります。
これに対応して、専用の室内取入が給気口として設置されています。専門的には、差圧換気孔と言います。
 ところが、である、外気導入型レンジフードの排気と給気の比率は10:5が平均的であるため、外気導入タイプのレンジフードでも室内が負圧となるため、台所に専用の吸気口(差圧換気口)が必要となり、しかも、稼働中は差圧換気口が近傍に設置されているにも関わらず、排気量のほうが多くなる傾向があり、室内は負圧となってしまいます。この時、外から空気が室内に入ってこようとするのですが、この場合、トイレ、浴室の第3種換気口から吸気されることになります。冬だとここが少し寒くなることでしょう。たとえ全館空調でも。

 

IHヒーターは上昇気流が少ないのでは?

 燃焼ガスはそれ自体が上昇気流を発生させますが、IHヒーターは鉄鍋自体を発熱させるだけとも言えるもので、食材から発生する蒸気や、温められた周辺の空気が静かに上昇することになります。この時、レンジフードの整流板が冷やされていると、下側に結露します。さらに、調理を始める以前にレンジフードから外気が流入していたら、当然、整流版の上側に結露水が溜まっていて、上下に結露することになります。

 

レンジフードのダンパーは?

 強風で雨風の吹き込みを防ぐレンジフードのダンパーは簡易なものが一般的で、完全なストップ機能はないようです。
加えて、同時給排型のレンジフードは給気と排気の両方が外気に通じており、気密の抜け穴となっている。一般的な気密測定ルールでは、レンジフードを密閉した状態で測定しており、これを開放して測定すれば、C値と言われる気密のデータは大きく下方修正しなければなりません。冬場の寒さには、この通期による熱損失がマイナス要因として心配なところです。調べてみると、こうした対策として、三菱電機のみが同時給排タイプの熱交換レンジフードを製造販売しており、存在意義のある製品ではあるのですが、普及する様子はないようです。
 松尾研究室の松尾和也氏の見解によると、1日6.6時間をJISが使用時間として規定しているということで、1時間当りの平均値を計算すると、排気を400m3とし、外気温が5℃、室温は20℃として計算する。

熱損失量 = 空気比熱0.34(定数)× 400m3 × 6.6h ÷ 24h = 37.4W/K

Q値として計算すると 37.4 ÷ 120㎡ = 0.31W/㎡K

 さらに、松尾氏は「Q値で0.31と言えば省エネ基準の気候区分で一地域分違ってくる、具体的には東京と仙台くらいの差となっている。」とのこと。
 アイ・ホームでは、キッチンのレンジフードの近傍に専用の給気孔を設けている。冬場は、レンジの発熱量と給気による熱損失が相殺する為、大きな問題にはなっていないが、夏場にはレンジの発熱量と外気による熱流入で室内の気温の上昇が大きくなる傾向があるようだ。省エネの観点から考えると、何とかしたい問題点だ。

 

循環式レンジフードという発想

 屋外への空気排出の必要がなく、本体の中で空気をろ過する「循環式レンジフード」というものがある。(IHで調理することが前提ですが)寒冷地の寒さ対策で外気流入による熱損失対策の切り札的存在となっているようです。こちらは、外気の影響を受ける、室外へのダクト配管がなく、調理時発生した上昇気流を即座に浄化してそのまま室内に循環放出します。富士工業社の製品として供給されていますが、最新のタイプは、外気にダクトで放出でき、しかも、室内循環でも可能な製品がラインナップされています、この画期的な循環式レンジフードも、フィルターの清掃の観点から、こうした多機能タイプに進化しているようです。
 レンジフードの未来はこれから私たちも参加して、使いやすさと省エネと様々な価値を実現できるものとして進化させたいものです。

 


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